近年のIoTブームから「スマート○○」という単語を目にするようになりました。
その中からスマートホームやスマートデバイスについて、その種類と活用例、どう便利になるのか、をまとめてみました。
スマートホームとは
スマートホームとは、家庭内の設備や家電をインターネットに接続し、効率的に制御・管理する仕組みまたは、その生活環境のことを指します。スマホやタブレット、音声アシスタントなどを使って、家庭内の設備を家の内外から簡単に操作できるようになります。
また、スマートホームに対応したデバイスのことをスマートデバイスと呼びます。
スマートホームが出来ること
- 家電のリモート操作
- エアコン、照明、テレビ、掃除機などをスマホや音声で操作可能
例)帰宅前にエアコンを起動して、部屋を快適にしておく
- エアコン、照明、テレビ、掃除機などをスマホや音声で操作可能
- セキュリティ管理
- スマートカメラやドアベルで、家の内外の様子を監視
- スマートロックで外出先からも鍵の施錠/開錠が可能
- 照明や電力の管理
- 照明の明るさや色をアプリで管理
- 消費電力をモニタリングし、省エネを実現
- 音声アシスタントとの連携
- Amazon Alexa, Google Asistant, Apple Siriなどの音声アシスタントが操作をサポート
例)「アレクサ、ライト消して!」といった指示で家電を操作
- Amazon Alexa, Google Asistant, Apple Siriなどの音声アシスタントが操作をサポート
- 健康と快適さを追求
- スマート空気清浄機や加湿器で空気環境を最適化
- スマートマットレスで睡眠の質を管理
スマートデバイスの種類と活用例
デバイス名 | 役割・機能 | 製品 |
スマートスピーカー | 音声で家電や照明を操作 | Amazon Echo, Google Nest Hub |
スマートテレビ | YoutubeやNetflixなど動画配信サービスを利用できるテレビ | Andoroid TV, My Home Screen |
スマートプラグ | 家電をスマート化し、遠隔操作可能にする | TP-Link, Wemo |
スマート照明 | 照明の明るさや色を調節 | Philips Hue, LIFX |
スマートロック | 家の鍵を遠隔操作し、防犯性を向上 | August Smart Lock, Yale Assure Lock |
スマートカメラ | セキュリティカメラでリアルタイム監視 | Ring, Arlo |
スマートスピーカー
スマートスピーカーとは、音声アシスタント機能を搭載したスピーカーで、音声コマンドを使って様々な操作を行えるスマートデバイスです。Wi-Fiに接続して、他のデバイスと連携して家庭内の設備を制御できます。
特長
音声コマンド「〇〇して!」で以下のことができます。
- スピーカーとしての機能
- 天気予報の確認:その日の天気予報を聞く
- アラームやタイマーの設定:アラームやタイマーを設定する
- スマートホームの制御
- 照明操作:室内の照明をつけて、明暗を操作する
- エアコン操作:エアコンの温度設定を変える
- セキュリティカメラの操作:玄関のカメラをテレビやタブレットなどに表示する
- カーテン開閉:カーテンを開閉する
- エンターテイメントの制御
- スマートテレビの操作:映画やビデオを再生する
- 音楽の再生:音楽ストリーミングと連携して音楽を流す
スマートテレビ
スマートテレビとは、インターネットに接続して様々なオンラインサービスやアプリを利用できるテレビです。
特長
- ストリーミングサービス
- NetflixやAmazon Prime Video、Youtube、Hulu、Disney+などのストリーミングサービスをテレビ画面で視聴できる
- アプリの利用
- 専用のアプリストアからゲームやニュース・天気予報、音楽サービス(Spotify、Apple Musicなど)をインストールして使用できる
- 音声アシスタント機能
- 音声でテレビの操作ができる
- スクリーンミラーリング
- スマートフォンやタブレット、PCの画面をテレビに表示することができる
- ホームオートメーション
- スマートホームデバイスと連携して、家全体のスマートデバイスの状況をテレビ画面で確認・操作できる
例)ライトの明暗やエアコンの温度調節、カメラの映像確認など
- スマートホームデバイスと連携して、家全体のスマートデバイスの状況をテレビ画面で確認・操作できる
- ソフトウェアアップデート
- ソフトウェアアップデートを受けて、新しい機能やセキュリティ改善が行われる
スマートプラグ
スマートプラグ(スマートコンセント)とは、インターネット接続が可能なプラグ型のデバイスで、電化製品をリモートで操作できるようにする機器です。特別な配線を必要とせず、通常のコンセントに差し込むことで利用できるようになり、音声アシスタントやスマートフォンアプリを通じて、家電のオン/オフを遠隔制御できます。
特長
- リモート操作
- スマートホームと連携することで、外出中でもスマートフォンを使って、接続した家電を操作できる
例)外出先からエアコンやライトをつける
- スマートホームと連携することで、外出中でもスマートフォンを使って、接続した家電を操作できる
- スケジューリング
- 特定の時間に家電のオン/オフを設定できる
例)朝6時にコーヒーメーカーを作動させる
- 特定の時間に家電のオン/オフを設定できる
- 消費エネルギーの監視
- 接続した家電の電力消費をモニタリングできる
スマート照明
スマート照明とは、インターネットを通じて、遠隔操作や自動化ができる照明システムです。外出先から照明を操作したり、音楽に合わせて照明を自動調節したりできます。
特長
- 遠隔操作
- スマートフォンアプリや音声アシスタントを使用して、どこからでも照明を操作できる
- 調光機能
- シーンに合わせて明るさを調節する
例)映画を見る時は暗く、読書する際は明るく
- シーンに合わせて明るさを調節する
- スケジューリング
- 特定の時間に照明を自動的にオン/オフする
例)平日は朝6時に点灯し、夜11時に消灯する
- 特定の時間に照明を自動的にオン/オフする
- 自動化とシーン設定
- 特定の条件で照明を自動調節する
例)部屋に人が入ると自動で照明をつける、外出時には消灯する
- 特定の条件で照明を自動調節する
- エネルギー効率化
- 必要な時に必要な量の照明を点灯し、不要な場合には自動で消灯してくれるため、電気代の節約にもなる
スマートロック
インターネット接続を利用して、物理的な鍵なしでドアの施錠ができる「電子ロック」です。スマートフォンや専用アプリを通じて、ドアの開け閉めをします。鍵を持たずに出入りができるため、鍵を忘れたり、無くしたりの心配がなくなり、より安全な管理ができます。
特長
- リモート操作
- スマートフォンアプリを使って、遠隔地からロックやアンロックができる
- 鍵が不要
- 物理的な鍵を使う代わりに、スマートフォンやデジタルキー(QRコードやパスコード、指紋認証など)を使って操作するため、紛失や盗難のリスクが減る
- ゲスト機能
- ゲストが一時的に利用できるデジタルキーを送信することができる
家族や友人が一時的に開錠することができるようになる
- ゲストが一時的に利用できるデジタルキーを送信することができる
- オートロック
- ドアが閉まった際に自動的にロックする機能
- 入退管理と通知機能
- 誰がいつドアを開けたかを記録し、スマートフォンに通知することができる
- セキュリティ
- 強固な暗号化技術を使っているため、悪意のあるアクセスを防ぐ仕組みとなっている
不正な操作があった際には警告を送る機能がある
- 強固な暗号化技術を使っているため、悪意のあるアクセスを防ぐ仕組みとなっている
スマートカメラ
インターネットを通じて、遠隔かつリアルタイムで家の内外の映像を監視・確認できます。録画した映像をクラウドに保存したり、スマートフォンに通知することができます。
特長
- 遠隔監視:
- 専用アプリやWebブラウザを通じて、スマートフォンやパソコンからリアルタイムで映像を確認できる
- 動体検知
- 動く人や物が移った際に自動的に録画を開始したり、スマートフォンに通知ができる
- クラウドストレージ
- 録画した映像をクラウドに保存できる
- 後から確認したり、万が一の際に証拠映像として保持することができる
- 夜間撮影
- 赤外線LEDを使用して、暗闇でも撮影できる機種もある
- 暗い場所でも鮮明な映像を確認できる
- 通知機能
- 不審者や動物などが移り込んだ際に、リアルタイムで通知できる
メリットと懸念点
メリット
- 生活の利便性向上
- エネルギー効率の改善による節約
- セキュリティや安全性の強化
スマートデバイスを活用すると、家中のあらゆるものがスマホや音声によって操作・管理できるようになるため、生活の利便性が向上します。電気の着けっぱなし防止や効率的な電化製品の活用により、エネルギー効率も上がります。セキュリティ面でもスマートロックやスマートカメラを活用すれば、犯罪行為の防止/抑制に効果的です。
懸念点
- 初期費用が掛かる
- ネットワークの不具合で使用できなくなる
- ハッキングによるセキュリティリスク
- デバイス同士で連携のできない場合がある(ブランド間で相性が悪い)
IoTが充実した賃貸マンションやIoT搭載の電化製品は、普通の電化製品と比べて割り増しになります。
Wi-Fiに不具合が生じると使用できなくなる場合もありますし、ハッキングされてしまうと逆に利用されてしまうリスクもあります。また、デバイス同士に相性があり、組み合わせによっては相互に利用できない場合があります。
費用、リスク、デバイスの相性などを理解したうえで活用されることをお勧めします。
まとめ
スマートデバイスを上手く活用すると生活が便利になり、家の中がちょっと楽しい空間になりそうですよね。家族や友人と暮らす空間を、今よりもっと快適で豊かにするのがスマートホームが目指すところです。皆さんも試してみてはいかがでしょうか。
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